電気代の基本料金って?仕組みを知って自分に合ったプランをみつけよう

  • 省エネ・節電のコツ

電気代の基本料金という言葉を知っていますか?もしかしたら基本料金を知ることで電気代を安くすることができるかもしれません。今回は基本料金の詳細や電気料金の仕組み、料金システムの種類、生活スタイルに合ったおすすめの料金プランまで解説します。

電気代の基本料金とは?

基本料金とは、電気の使用量に関わりなく毎月一定額かかる固定料金のことを言います。毎月支払っている電気料金は、基本料金の他に3つの料金で構成されています。聞き慣れない言葉もあると思いますので、簡単に各項目の解説をします。

・電力量料金

その月の使用電力量に応じて計算する料金

・燃料調整額

必要な化石燃料の価格変動を電気料金に反映させるための料金

・再生可能エネルギー発電促進賦課金(以下再エネ賦課金)

再生可能エネルギーによって発電された電気を電力会社が買い取る際の費用を、電気の使用者すべてに負担してもらうための料金

基本料金と電気料金の内訳が分かったところで、ここからは基本料金についてさらに詳しく解説します。

基本料金っていくら?

基本料金の金額は電力会社によって異なりますが、基本料金「あり」と「なし」の2パターンに分かれています。それぞれの特徴を、例を挙げて解説していきます。

基本料金あり

基本料金ありの場合の電気代内訳は下記の通りです。

▶  基本料金 + 電力量料金 + 燃料調整額 + 再エネ賦課金

基本料金の金額は契約しているアンペア数によって変わるように設定されています。一般的には、アンペア数が大きくなるほど金額が高くなります。

基本料金
10A 15A 20A 30A 40A 50A 60A
286.00円 429.00円 572.00円 858.00円 1,144.00円 1,430.00円 1,716.00円

※東京電力エナジーパートナー プレミアムSプラン

基本料金なし

基本料金なしの場合の電気代内訳は下記の通りです。

▶  最低料金 + 電力量料金(最低料金超過) + 燃料調整額 + 再エネ賦課金

こちらは、決まったkWh数までは最低金額として、それを超過した分が電力量料金として加算されます。

  単位 料金単価
最低料金(最初の15kWhまで) 1契約 341.01円

※関西電力の従量電灯Aプラン

この場合だと、最初の15kWhまでは341.01円ですが、超過した電力量分は段階的に単価が増加する仕組みとなっています。

基本料金がない方が安いの?

ここまでの説明だと、基本料金がないプランにした方が電気代は安くなると思う方が多いのではないでしょうか。どちらのプランの方が安くなるかは、使用する電力量によって変わります。電力量の金額や計算方法は電力会社によって異なり、大きく分けて2つに分かれますので、それぞれの特徴を解説します。

段階料金

この料金システムは、使用した電力量毎に電力単価が変わるシステムです。電力会社によって2段階や3段階があり設定金額は異なりますが、使用した電力量が少なければ安く、多ければ高いといった価格設定になっています。

電力量料金 (1kWh)
1段階料金:〜120kWh 2段階料金:121kWh〜300kWh 3段階料金:301kWh〜
19.88円 26.46円 30.57円

※東京電力エナジーパートナー スタンダードSプラン

仮に、200kWh使用した場合の計算方法は下記の通りになります。

▶  120kWh × 1段階料金(19.88円) + 80kWh × 2段階料金(26.46円)

電力使用量が増えるほど単価が上がるため、必然的に電力量料金も高くなります。

電力量料金一律

基本料金なしのプランに多いのが、電力量料金一律のプランです。段階料金で説明した、使用量によって料金単価が変わるものではなく、使用量が多くても少なくても単価は一律固定です。このプランの場合、前述した2~3段階料金あたりの単価を設定していることが多いため、電力量が少ない方だと割高になってしまいます。

では、自分にはどういった料金システムが合っているのか気になりますよね。

電気代を安くするには?

ここからはいくつか例を出して、おすすめの料金システムを紹介します。

1人暮らし、電力使用量が少ない方におすすめ

1人暮らしの場合や電力使用量が少ない方は段階料金システムのプランがおすすめです。多くの電力会社が1段階目の電力量を「120kWhまで」と設定しています。電力使用量が120kWhより少なければ1段階目の単価で収まるので電気代が安く済みます。

ファミリー、電力使用量の多い方におすすめ

電力使用量の多い方やファミリーだと、電力量料金一律のプランがおすすめです。電力量料金一律プランの場合、段階料金プラン3段階目の単価より安く設定されているため、電力使用量が多い方ほどお得になります。

オール電化住宅におすすめ

オール電化住宅の場合は、オール電化住宅用の電力プランがあるのでそちらをおすすめします。オール電化住宅はエコキュートなどの電気温水器を利用しお湯を沸かしたり蓄熱したりしています。オール電化住宅用のプランだと夜間の電力料金が安く設定されており、電力料金が安い夜間に、日中に利用するお湯や暖房に使う熱を作ることができるため電気代を抑えることができます。

いかがでしたか?今回は基本料金の詳細や電気料金の仕組みなどを解説しました。さまざまな電力会社からそれぞれの暮らしや条件に合ったプランが出ています。みなさんも電気代の明細を確認してみましょう。もしかすると自分に合ったプランが見つかり、今よりもグッと電気代が下がる可能性があります。