kVAってなに?kWとの違いや電力に使われる様々な単位を解説!

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電気製品や電気の明細で目にするkVA[キロボルトアンペア]やkW[キロワット]などの単位ですが、正直よく分からないという方もいると思います。そこで今回は、電気にまつわる単位や違いについて解説します。

kVA[キロボルトアンペア]とは

kVAとはVA×1000を表したものです。1kmが1000mであるように、1kVAは1000VAと等しくなります。

1kVAが1000VAというのは分かったと思いますが、そもそもVA[ボルトアンペア]とはなに?という方もいると思います。ここからはVA[ボルトアンペア]について、V[ボルト]・A[アンペア]・VA[ボルトアンペア]の順に沿って分かりやすく説明します。

V[ボルト]

V[ボルト]は電気を押し出す力、つまり電圧のことをいいます。数値が大きいほどこの力が強くなります。一般家庭では100Vを使うことが多く、工場などは200Vを使うことが多いです。ちなみに、一般家庭でも広い部屋で使うエアコンのコンセントは200Vにすることがあります。大きな電気製品を動かすときは200V対応にする必要があるということですね。

A[アンペア]

A[アンペア]は電気の流れる量、つまり電流のことをいいます。数値が大きいほど電気の流れる量が多くなり、同時に使える電気が多いことになります。ご家庭でブレーカーが落ちたことはありませんか?これは同時に使える電気の量が足りないことが原因です。一般家庭では30Aや40Aが多いですが、ブレーカーが頻繁に落ちるときは変更すると良いでしょう。

VA[ボルトアンペア]

VA[ボルトアンペア]とはV[ボルト]とA[アンペア]を掛け合わせたものです。電圧[V]×電流[A]のことです。なお、VA[ボルトアンペア]は皮相電力といい、電気製品を動かすために消費される損失を考慮しない理論上の電力量のことを指します。

kW[キロワット]とは

kWとはW×1000を表したもので、1kWは1000Wと等しくなります。VA[ボルトアンペア]やm[メートル]と同じ理論です。

W[ワット]

W[ワット]とは実際に消費される電気のエネルギーで、消費電力のことをいいます。W[ワット]は有効電力といい、損失を考慮した実際の電力量を指します。ちなみにW[ワット]の計算は、電圧[V]×電流[A]で算出することができます。そのためVA[ボルトアンペア]とW[ワット]は同一といえます。※抵抗やロスを除く

kWh[キロワットアワー]

kWh[キロワットアワー]とはWh×1000を表したもので、1kWhは1000Whと等しくなります。kWh[キロワットアワー]は1時間あたりの電気代を表すことに使われ、家電製品の計算をするときにも用いられます。

例えば電気代単価が27円の家庭で、700Wのエアコンを1時間使った場合は以下のような計算になります。

(700W÷1000)×1時間×27円

これはどの家電製品でも使える式なので、消費電力を当てはめて計算してみるのもいいと思います。

【結論】VA・kVAとW・kWの違いは何か?

VA・kVAとW・kWの違いは損失があるかないかです。皮相電力[VA]と有効電力[W]で軽く触れましたが、電力にはロスが発生します。エアコンなどのモーターが搭載された電気製品を動かす場合、抵抗が含まれるため数%のロスが発生します。このロスを含むのが皮相電力[VA]で、含まないのが有効電力[W]なのです。

そのため、VAとWはほとんど変わりませんが、電気の損失分だけ差が生じるということになります。

 

今回は電気の様々な単位を解説し、違いを紹介しました。1つずつ見てみると意外と簡単なので、家電製品を購入するときはW[ワット]を気にしてみたり、電気代の明細を見る時はkWh[キロワットアワー]を気にしてみたり、ブレーカーが落ちる時はA[アンペア]を気にしてみたり、1つずつ注目してみるといいですね。