乗り換えするなら覚えておきたい電力会社の選び方

  • 省エネ・節電のコツ

電気料金が安くなるという評判を耳にして、新電力をはじめとする他の電力会社への乗り換えを考えている人は多いのではないでしょうか。しかし、とくに首都圏や関西圏では選択肢となる会社の数が多すぎて、どの会社を選べばいいのか迷ってしまうものです。そこで、乗り換えをするときに覚えておきたい電力会社の選び方を紹介していきます。

何から選ぶ? 電力会社の選び方

電力会社を選ぶときには自分が重視したいポイントを絞り、それを基準にして候補となる電力会社を挙げていくのがおすすめです。そこでどのようなポイントがあるのかをご紹介します。

世帯人数や電気使用量から選ぶ

電力会社を選ぶときにまず気になるのは電気代がどれくらい安くなるかです。その電気代は世帯人数や電気使用量によって変わってきます。

例えば一人暮らしなら月間の電気使用量は170~285kWh、契約アンペア数で言うと20Aか30Aが多いはずです。どの電力会社がいいかを探すときは、この条件で探す必要があります。電気使用量は「電気ご使用量のお知らせ(検針票)」の「ご使用量」という欄に書いてあるはずです。2人世帯なら月間の電気使用量は295~490kWhで契約アンペア数30Aか40A、3~4人世帯なら月間の電気使用量350~550kWh、契約アンペア数40Aか50Aといったところが平均的な数字です。

多くの電力会社ではWebサイトで料金シミュレーションを行うことができます。現在の電力会社の検針票を確認し、契約アンペア数と対象月と月間の電気使用量を入力すると料金がシミュレーションできるというケースが多いので、まずはこの方法でどれくらい安くなるのかを試してみましょう。

セット割や特典で選ぶ

ガスや携帯料金・スマートフォン、インターネット回線などと電気をセットで契約すると安くなるケースがあります。首都圏や関西圏に住んでいて、利用できる電力会社の数が多すぎて迷うという場合は、このセット割を軸にして考えると選びやすくなるでしょう。ただし、電気使用量などによってはセット割にしてもあまり安くならないケースもあります。またセット割を選ぶと、その後、携帯会社などを乗り換えようとしたときに解約しづらくなるというデメリットもあるので要注意です。

またセット割の他に、ポイント還元サービスや、期間限定キャッシュバックなどのキャンペーンも行われています。こちらもチェックしてみましょう。

会社の信頼性で選ぶ

会社の信頼性も重要なポイントです。会社規模、電気供給の実績、サービスの特徴、顧客対応などをWebページで調べてみてください。新電力会社の中には経営規模の小さいところもあり、契約中に倒産する可能性もないとは言い切れません。小さいからリスクが高いというわけではありませんが、少なくとも会社のことをよく調べて納得した上で契約すべきです。

支払い方法で選ぶ

新電力会社の中には支払い方法がクレジットカードのみという場合もあります。他に口座振替、支払票を使用してのコンビニ・銀行窓口払いもありますが、もしもクレジットカード払いが嫌だというときは、それらの支払い方法が選べる会社を探すことになります。

電力会社の選ぶときに気を付けたいポイント

電力会社を選ぶときは慎重さも必要です。選んでしまってから後悔することのないよう、注意点についても知っておきましょう。

料金を正確に比較する

世帯人数や電気使用量を目安に料金シミュレーションをしてから選ぶべきであることは上述しました。それ以外にも、日中電気を使うことが多いのか、夜間の方がよく電気を使うのかなど、ライフスタイルの違いも考慮して料金を確認してください。自分に合ったプランが用意されていればよりお得な電気料金になります。

契約期間や違約金の有無を確認する

新しく電力会社と契約する場合は、契約期間と違約金が設定されていないかどうかもチェックしておきましょう。契約期間は1年か2年の自動更新、中途解約する場合は解約金と解約手数料がかかる、といったケースがあります。セット割の場合も、セット割を解約しようとすると違約金がかかる場合があります。

違約金を設定している新電力会社はけっして多数派ではありませんが、念の為、設定の有無を確認しておきましょう。

評判や口コミをチェックする

契約をする前には、ユーザーによる評判や口コミもチェックしておくことをおすすめします。SNSで検索すれば対象となる電力会社についてのコメントを読むことができるでしょう。

また、インターネット上には電力会社や電気料金に関する口コミ掲示板やレビューサイトも存在します。ユーザー視点ならでの忌憚のない意見や感想、体験談などの書き込みを見つけることができるはずです。

ただし、ユーザーの書き込みはプラスの感想よりはマイナスの意見の方が書き込まれやすい傾向があります。快適に使っているという人よりは、トラブルなどに遭って納得できないという人ほど、そのことを訴えたくて書き込みをするものなので、それを念頭に置いて冷静に判断しましょう。いずれにしても利用者の生の声は大いに参考になるはずなので、一度は目を通しておいた方がいいでしょう。

電力会社選びは対象となる会社の数が多いだけに大変ですが、「何となく得しそうだから」「新電力の方がよさそうだから」といった思いつきで安易に決めてしまうとあとで後悔することにもなりかねません。電力会社の乗り換えを検討している方は上記を参考に、慎重に乗り換え先を探してください。