太陽光発電を設置するなら新築時と後付けどっちがいい？

  • 太陽光発電の基礎知識

太陽光発電の設置には、新築で家を建てるときに同時に導入するケースと、今住んでいる家に後付けで導入するケースの2つが考えられます。特にこれから家を建てようと考えている場合、最初から太陽光発電を設置した方がいいのか、それとも家を建ててから必要性を感じたら設置する方がいいのか、迷ってしまうのではないでしょうか。そこで今回は新築時と後付け、それぞれで太陽光発電を設置する場合のメリットとデメリットについてご紹介していきます。

太陽光発電を新築時と後付けで設置するときの違い

新築時に太陽光発電を設置する場合は、家の設計・建設を依頼するハウスメーカーや工務店、もしくは太陽光発電の専門業者に依頼することになります。これに対し、後付けで設置する場合は専門業者のみが依頼先となります。

また、新築の場合には屋根とパネルの一体型、あるいは屋根素材の一つとして太陽光発電を設置することが多いため固定資産税がかかるのが一般的です。一方、後付けでは取り外しができる太陽光発電パネルを設置するケースが多く、その場合固定資産税は基本的にかかりません。

ただし、新築の場合は新築工事と同時に設置工事を行うので工事費用を安く抑えることが可能であったり、支払いを住宅ローンに組み込むことができます。後付けの場合は現金払いかソーラーローンを利用するしかなく、工事費用も割高になることが多いでしょう。

その他にも、新築時と後付けにはそれぞれメリットとデメリットがあります。以下にまとめて紹介していきましょう。

太陽光発電を新築時に設置するメリット・デメリット

新築時に設置するメリットとデメリットを見てみましょう。近年ではメリットとなる部分も多く、新築時に太陽光発電を設置するという人の方が多数派になってきています。

新築時に設置するメリット

最も大きなメリットは、新築なら太陽光発電システムの設置を前提とした家づくりができるという点でしょう。設計段階から屋根の形状、勾配、屋根材、太陽光パネルの種類などを選択でき、機能的にも外観的にも思いどおりのものに仕上げることが可能です。また、パワーコンディショナーの設置箇所、売電のための引き込み線などの配線についても先行して決めることができます。

太陽光パネルの設置スペースを最大化するための屋根設計や向き・勾配などを調整できるため、発電システムの効率性や費用対効果の向上が望めるでしょう。

また、工事費が安くなる可能性についてはすでに述べましたが、加えて住宅ローンに組み入れればソーラーローンを組む場合よりも低金利で長期返済ができるのも見逃せないポイントです。

新築時に設置するデメリット

一方、デメリットとしては、家の設計や建設と同時に太陽光発電についても考えなければならないため、労力がかかるという点が挙げられます。じっくりと細部についてまで検討する時間がないような場合には、完成後に不満が出ることもあるかもしれません。

また、依頼先の業者の選定も慎重に行う必要があります。あまり太陽光発電に詳しくないハウスメーカーや工務店に依頼してしまうと、後付けよりも設置費用が高くなることもあります。実績のあるハウスメーカーや、緊密な連携の取れる専門業者を探すことが重要です。

太陽光発電を後付けするメリット・デメリット

後付けで太陽光発電を設置するメリット、デメリットも見てみましょう。

後付けするメリット

後付はすでに建築されている家に太陽光発電を設置するため、あまり急ぐ必要はなくじっくりと時間をかけて製品の仕様を選ぶことができます。また、築年数が古い家の場合には、屋根のリフォームと併せて太陽光発電の設置を行うという方法も選ぶことができます。屋根リフォームと併せて太陽光発電を導入することで、設計の自由度を上げある程度効率性の高いシステムを作ることができます。

また、依頼は専門業者のみが対象となるので、業者選びは絞りやすくなるでしょう。固定資産税がかからないことが多い点もメリットに挙げられます。

後付けするデメリット

太陽光発電を設置することを想定していない屋根に後付けする場合、屋根にかかる負担が大きくなることは避けられません。強度を上げるなどの対策を取ることは可能ですが、発電システムの最適化を望むのは難しいことが多いでしょう。

屋根リフォームと同時に行えばそれらのデメリットを補うこともできますが、その分、コストはかかることになります。また住宅ローンに組み込めないというのも悩ましいところです。ソーラーローンの場合は金利も高くなってしまいます。

後付けの場合も時間をかけて検討できるといったメリットがありますが、発電効率や設計の自由度を考えれば新築時に設置した方がメリットが大きく、満足度も高くなるでしょう。これから新築で戸建住宅を建てることを考えているのであれば、同時に太陽光発電の設置についても検討することをおすすめします。