【環境に関係する資格を紹介】エコと地球の未来に携わる民間資格?環境カウンセラーとは?

  • エネルギーと環境問題

様々な場面で環境保全に関する専門的な知識や豊富な経験を元にアドバイスを行える「環境カウンセラー」をご存じでしょうか。環境省の行う審査を経て登録される民間資格なので幅広く活躍する事が出来ます。今回はこの資格の取り方や内容などをご紹介します。

環境カウンセラー

資格内容

「環境カウンセラー」と聞く環境やエコの専門家のように聞こえるかと思います。

実際、試験も面接や論文の提出など内容もしっかりとしたものです。

しかし申請料は無料で資格試験は毎年行われているので、アマチュアの方がこれから本格的に活動したいという際に是非取って頂きたい資格の1つと言えます。

 

環境カウンセラーになるには

20歳以上の人が指定されたテーマに沿って論文の提出、および面接審査を行った後、合格した場合には環境大臣から登録証が授与されます。

また、地域の事業者を対象とした環境アドバイス、カウンセリングを行う「事業者部門」、学校や市民団体などからの環境問題に対するアドバイスや指導を行う「市民部門」と2つの部門に分かれています。

それぞれの合格率は事業者部門が41%、市民部門が71%です。(平成30年度合格者より)

受験資格

・20歳以上である事

・市民部門:実績の累計年数が4年以上である事

・事業者部門:実績の累計年数が5年以上である事

受験科目

1次審査:論文(指定されたテーマで2000字以上4000字以下)

2次審査:面接(1次審査を通過した人で、コミュニケーション能力やカウンセリング力など総合的な力を審査される・審査時間:約60分・1班4~5名のグループ面接)

審査の流れ

・申請(毎年7月~8月中旬)

・書類審査(指定されたテーマに沿った論文の提出。)

・面接(東京・大阪・名古屋・札幌・福岡の全国5か所で実施)

・結果通知

・翌年4月に登録、活動開始

 

環境カウンセラーになったら

前述したように、環境カウンセラーは事業者部門と市民部門と2つに分かれています。

登録先にはさらに「生物」「生命」「自然」「大気」「地質」「地球温暖化」などそれぞれの得意分野で活動を行う事が出来、講師、助言、マネジメントなど様々なジャンルに応じて活動する事ができます。

専門分野でみると、「水質」「廃棄物」「環境マネジメント」の登録者が多いです。

 

仕事内容

環境カウンセラーは環境に関するエキスパートです。

  • 学校や企業などに赴いての講義

(活動例)北海道教育大学の「環境マネジメント」の授業で座学を担当

 

  • 被災地などでの子供のケア

(活動例)2011年の東日本大震災より始まった、廃棄段ボールを利用して絵馬を作成したりなど復興に向けて毎年活動

 

  • 経営コストの削減などエコアクション

(活動例)ゴミや電気などの削減はもとより、省エネ商品の販売など環境負荷の削減活動

 

給料

残念ながら、現段階(2021年9月)ではカウンセラーとして活動を始めても、決まった給料が入るという事は現在のところありません。

 

環境カウンセラーになろう

「市民部門」も「事業者部門」も4年以上活動実績がないと受けられない事から、現時点では20代の資格所持者はあまりおらず、若くても30代、殆どの受験者は環境に対し興味があり、普段からボランティアを行っている50代の方が多いです。

 

地球温暖化が危惧され、昨年にはレジ袋の有料化も始まりました。

これから時代が進むにつれ、ますますエコに関心が高まっていくでしょう。

まだあまり知名度が高いとは言えない資格ですが、だからこそこれからの未来を生きていくのに非常に重要度が高い資格と言えます。

是非この機会に勉強してみてはいかがでしょうか。

 

参考文献

・環境省 “環境カウンセラー”

https://edu.env.go.jp/counsel/