一軒家を買わずに賃貸する理由

  • 住まい購入のポイント

誰もが夢に見るマイホーム。休日はのんびり書斎で過ごしたり、庭で子どもと遊んだり、夢が広がりますよね。今回は一軒家の良い点と悪い点、そこから見えてきた一軒家を賃貸する理由をお伝えしたいと思います。

一軒家購入のメリット・デメリット

まずは一軒家の良い点と悪い点を考えてみましょう。

メリット1 騒音による近隣トラブルが起きにくい

子どもがいるご家庭では特に気になる点だと思います。ドタバタ走り回ったり、泣き出してしまったり、集合住宅では隣にも下にも部屋があるのでどうしても迷惑をかけてしまいます。しかし一軒家であれば多少の騒音は気にせず快適に過ごせます。

メリット2 駐車場がついている

一軒家であれば敷地内に駐車場があるのが一般的です。敷地内なのでお金はかかりませんし、わざわざ駐車場まで歩くこともありません。大きな荷物を楽に運べるのも良いですね。

メリット3 庭がついている

庭があるのでたくさんの花に囲まれて生活することができます。家庭菜園をするのも良いですね。また、夏にはBBQをしたり、ビニールプールを出して子どもを遊ばせたり、庭があるだけで楽しみが広がります。

メリット4 資産になる

持ち家はローンを払い終えれば資産になります。借家だと毎月支払いをしなければいけませんし、年金暮らしの老後も家賃の支払いが必要になります。一軒家であれば支払いを終えたらお金が出ていくことはありません。老後も安心して暮らすことができます。

メリット5 ペットが飼える

愛するペットと一緒に生活が送れるのは素敵ですよね。最近は集合住宅でもペット可の物件もありますが、ペットの鳴き声などで隣人トラブルが発生する可能性もあります。愛するペットと暮らすには一軒家の方が便利で楽しく暮らせます。

デメリット1 初期費用がかかる

一軒家購入には頭金が必要です。頭金は物件価格の1~2割といわれているため、例えば3500万円の物件を購入する場合、頭金は350万~700万円必要になってくるということです。貯金から出せる金額だとしても、引越し費用や家具家電の購入費用など出費がかさむので辛い点です。

デメリット2 税金がかかる

契約時には印紙税、消費税、登録免許税がかかり、購入後には不動産取得税、固定資産税、都市計画税など様々な税金が発生します。軽減措置があるものや土地によっては対象外の税金もありますが、一軒家を購入して暮らすだけで税金が発生します。

一戸建て購入にかかる税金の詳細についてはこちら

デメリット3 維持費がかかる

集合住宅の場合は、管理会社が共用部を清掃してくれたり、定期的に外壁塗装をしてくれたり、備え付けの設備が故障したときには無料で対応してくれます。しかし一軒家の場合は、業者の依頼から支払いまで個人で行う必要があります。

デメリット4 防犯のリスクが高くなる

警察庁の発表によると侵入窃盗の発生が多いのは一軒家で、金融機関や事務所を抑えて堂々の1位です。しかもその割合が4割を超えているのです。侵入窃盗の6割は空き巣被害ですが、なんと在宅時の被害が2割もあります。家にいてもいなくても防犯の意識を持つことが大切ですね。

デメリット5 町内会など近隣の付き合いがある

集合住宅では近所付き合いが希薄化しており関わり合いが少ないですが、一軒家となると町内会に入ってゴミ当番をしたり、ご近所の方々と話をしたりする機会が増えます。面倒な反面、災害時には助け合いができるなど良い点もあります。

一軒家を購入せず賃貸にする理由

一軒家購入のメリット・デメリットから見えてきた賃貸にする理由を考えていきます。

初期費用を抑えることができる

一軒家購入のデメリット1でお伝えした初期費用ですが、350万~700万円かかるところ、賃貸であれば家賃の6ヶ月分程度で済みます。15万円の家賃であれば90万円(敷金礼金2ヶ月分で計算)で済むため、初期費用にお金をかけていられない!という方には賃貸がオススメです。

税金がかからない

一軒家を購入する場合は固定資産税や都市計画税、不動産取得税など様々な税金が発生するとお伝えしましたが、賃貸の場合はこれらの税金が全て発生しません。一軒家に住んでもあくまで借家なので余計な税金は支払わなくて大丈夫です。

設備の交換費用がかからない

デメリット3でお伝えした維持費ですが、賃貸であれば窓が開かなくなったり、エアコンが壊れたり、故意に壊していなければ管理会社などが修理や交換をしてくれます。但し、一軒家の賃貸は個人で貸し出しを行っている場合が多いので、維持費は自己負担という場合もあります。その点は最初に確認しておくのが良いですね。

引越しがスムーズ

一軒家を購入してしまうと引越しは億劫になりますよね。しかしやむを得ない事情(会社の都合で転勤、介護や子どもの進学)で持ち家を手放すこともあるかもしれません。持ち家を手放すとなった場合、持ち家を売却するのか?持ち家を貸し出しするのか?入居者が現れなければ空き家になってしまうのか?など不安点が多いです。そう考えると賃貸は気軽に引越しができます。特に転勤がある方には購入よりも賃貸の方がオススメです。

持ち家と賃貸を比較

  持ち家 賃貸
初期費用 ×
税金 ×
維持費 ×
生涯コスト ×
資産 ×
老後 ×
防犯 × ×
近隣 × ×
利便性 ×
非常時 ×

前述の内容をざっくりと表にしてまとめてみました。ここで注目したいのは「生涯コスト」です。賃貸の場合は40年50年その先何年も支払いがあるので、ローンがあっても終わりのある持ち家は生涯的にみると安いということです。お金の面で考えるならば持ち家の方が良いでしょう。また、持ち家は資産になるためいらなくなったら売却してその費用で新しい物件を探すことも出ます。但し、立地や状態によっては売却ができず空き家になるケースもあります。国土交通省の調べによると約4割の空き家が売却せず手付かずになっていますので、その点は気を付けましょう。

一方で賃貸の場合は、古くなったので新しい物件に住み替えるという選択ができるため、常に新しい状態で機能性の高い物件に住むことができます。

 

今回は一軒家を賃貸する理由を様々挙げてきましたが、結局のところどちらの方が良いかは皆さんの考え方次第です。家のことは慎重に決める方が多いと思いますので、よく考えて選んでもらいたいなと思います。