まずは何から始める? 新築一戸建てを購入する際の流れ

  • 住まい購入のポイント

憧れの新築一戸建てに住むことになったら、夏は庭でバーベキュー、冬は広いリビングでのんびりと……。夢は膨らむばかりですが、それを実現するにはさまざまなステップを踏まなければなりません。夢のマイホームを手に入れるまでにまず何から始めるべきなのでしょうか?ここでは、新築一戸建ての建売住宅を購入する際の大まかな流れと手順についてご紹介します。

新築一戸建てを購入する際の流れ

まずは、新築一戸建ての建売住宅を購入する際の、計画から入居までの流れを見ていきましょう。

1.ライフプランの見直しと資金計画

国土交通省の調査によると、新築一戸建ての全国平均購入額は約4800万円。多額のローンを抱えることになるのですから、ライフプランの見直しは必須です。子どもの教育資金や自分たちの老後資金などを、今後どのように貯めていくのか、現在から将来に至る世帯収入の推移なども考慮しながら今一度見直して、住宅購入に充てる自己資金を決めていきましょう。

2.物件の希望条件の絞り込み

自己資金の目途が立ったら、次は求める条件の絞り込みです。通勤や通学に便利なエリアは?家族全員が快適に暮らせる広さと間取りは?無理なく返済できる価格帯は?家族みんなで希望を出しあい、具体的な条件と、その優先順位を決めていきます。

3.物件探し・現地見学

希望条件がまとまったら、いよいよ物件探しです。おすすめはインターネットの「不動産ポータルサイト」。誰でも無料で利用でき、予算やエリアなどさまざまな条件を入れて検索することが可能です。希望のエリアが決まっている場合は、その周辺にある不動産会社を直接訪問して相談しても良いでしょう。

気になる物件を見つけたら、現地見学を申し込みます。物件のある環境や周辺の交通量、騒音や日当たりなどは、実際に現地へ足を運ばないと知ることができません。念のため、近くにあるスーパーや病院への経路などもチェックしておくと安心です。

4.物件購入の申し込み

見学を繰り返す中で希望の物件に出会えたら「購入申込書」を提出します。これは正式な売買契約ではなく、あくまで購入の意志を示すためのもの。ここでようやくマイホーム購入へのスタートラインに立つことになるのです。申込書と共に「申込証拠金」として数万円~10万円程度を求められることがありますが、後に売買契約をした場合は手付金の一部に充てられ、契約に至らない場合は返却されます。

5.住宅ローンの事前審査

物件申込者のローン返済能力を確認する審査で、「物件購入の申し込み」とほぼ同時に行われます。一般的に住宅ローンの審査は2回に渡って行われますが、これはその1回目。借り入れ時の年齢や完済時の年齢、年収、健康状態などをチェックし、後に行われる「本審査」を通過できるかどうかの見込みを立てます。審査の結果は3~7日後に知らされます。

6.物件の売買契約

不動産会社などから重要事項説明を受けた後、いよいよ売買契約の締結です。ここでは物件の購入金額の一部を「手付金」として支払います。手付金は売買契約の成立を示す“証拠金”の意味をもつものです。金額は売主と買主の話し合いで決めるもので、相場は物件価格の5~10%。ただ、現在ではほとんどのケースで“100万円”が支払われているようです。手付金は決済時に「頭金」に充当されそのまま売主様に支払われます。買主の都合で契約を破棄した場合は放棄することになりますので注意しましょう。

7.住宅ローンの本審査

住宅ローンの申し込みと同時に、金融機関による2回目の審査、本審査が行われます。
本審査に必要な住民票、印鑑証明書、課税証明書などの書類は役所で手配しなければいけないので、早めに準備しておきましょう。

本審査に通過すれば、無事に融資を受けられることになります。結果は通常2~3日で分かりますが、金融機関によっては1~2週間かかることもあるようです。ここで注意しておきたいのは、事前審査はあくまでも見込みのためであり、たとえ通過できても本審査で落ちるケースがまれにあるということ。このような事態に備え、売買契約書には“本審査が内定しなかったら売買契約を白紙解除できる”という「住宅ローン特約」が記載されています。

8.物件の立ち合い・内覧会

本審査通過後、売主や不動産業者らと一緒に物件の状態をチェックする段階です。建物の仕上がりが契約内容と違う場合、キズ・汚れなどを発見した場合などはすぐに売主に伝え、引き渡し日までに修繕してもらいます。新築一戸建ての施工状態をチェックするには専門知識が求められることも多いので、専門家を同行させるサービスを利用してもよいでしょう。また、この時に室内のサイズを測っておくと、家具や家電を購入する際に便利です。

9.物件の引き渡し・入居

残金の決済と同時に司法書士による不動産の所有権移転登記が行われ、物件の鍵を受取ったら引き渡しが完了します。これ以降、いつでも好きなタイミングで入居することができます。引き渡し後すぐの入居を考えている方は、売買契約をした時点で引っ越しの手配を進めておくとよいでしょう。

新築一戸建ての購入から入居までにかかる日数の目安

建売住宅の売買契約から入居までにかかる期間は、最短で約3週間。平均すると1~3ヶ月ほどで入居される方が多いようです。ただし、契約手続きに不備があったり、物件立ち合いの際に修繕を依頼すると、さらにかかる場合もあります。生涯に一度となるかもしれないマイホームの購入には、気持ちと時間に余裕をもって臨みたいですね。

新築一戸建ての購入は、あなたや家族の人生に大きな変化をもたらす一大イベントです。幸せな未来を掴むためにも、上記を参考にして全体の流れを把握し、ひとつひとつ確実にクリアしていきましょう。