夏のエアコンの電気代はいくら?

  • 省エネ・節電のコツ

夏の電気代のほとんどはエアコンによるものです。環境省の発表によると、ピーク時の電気代の60%がエアコンによる電気の消費とのことです。そこで今回はエアコンの冷房時の電気代や節約方法などを紹介します。

エアコンの冷房の電気代はいくら?各社製品を比較!

夏は暑いので毎日のようにエアコンをつけると思います。1時間あたりどのくらい電気代がかかっているか気になりますよね。そこで各社製品(冷房時)を比較して平均の値を出してみたいと思います。もちろん部屋の広さやエアコンの性能によって電気代は異なるので、参考程度にご覧ください。

エアコン6畳タイプ 最小消費電力(W) 最大消費電力(W) 期間消費電力量(Wh) 1時間の電気代(円)
DAIKIN AN22YRS-W 115 960 630 17.0
Panasonic CU-X221D 110 920 586 15.8
SHARP AY-N22X 130 810 578 15.6
三菱電機 MSZ-ZW2221 105 850 594 16.0
日立 RAC-X22L 115 880 555 15.0

「エアコンはつけっぱなしにすると安い」はウソ!?

この表から計算すると、冷房時の1時間あたりの電気代は3.1~23.9円になります。※期間消費電力量は年間の消費電力量の目安を表したもの ※表内1時間の電気代は期間消費電力量より計算

エアコンはつけっぱなしにした方が電気代が安く済むと聞いたことはありませんか?これは本当なのでしょうか?1日中つけっぱなしということは、単純に考えると先ほどの1時間あたりの電気代×24時間になります。そうすると、電気代は74.4~573.6円になります。計算上はどうみても高いとしか言えません。なぜつけっぱなしが安いと言われるのか?それは「ON/OFFを繰り返し行うより、つけっぱなしにした方が良い」という話からきています。DAIKINの調べによると、30分以内の外出であれば消さずにつけっぱなしにした方が電気代が安くなると結果が出ています。ちなみに、エアコンを使用する時に1番電気代がかかるのは設定温度まで室内を冷やす作業です。つまり、冷房を消して暖かくなった室内を再度、設定温度まで冷やす電気代よりも、30分以内であればつけっぱなしにした電気代の方が安いということです。

夏場にエアコンを使う時のポイント

ここからは実際に夏にエアコンを使う時、気を付けたいポイントを解説します。設定温度や運転モードなど気を付けるポイントをお伝えします。

冷房の設定温度は28℃が目安

環境省が推奨している冷房の設定温度は28℃です。結構高いですよね。この設定温度は節電効果を期待したもので、絶対にこの設定温度にしなければいけないわけではありません。背景としては2005年のクールビズ開始に伴い、法令や規則の定めから冷房の設定温度を28℃に定めたそうです。そのため、暑さの厳しい夏場は28℃から下げても構いません。

なお、節電・節約の目線でお伝えすると、冷房を1℃上げるだけで消費電力が13%削減できると環境省は発表しています。無理のない範囲で設定温度を上げることをおすすめします。

モードは自動運転でOK

自動運転は、エアコン自体が室内温度を設定温度まで強運転にしたり、設定温度まで達したら弱運転へ変更したりします。そのため、何もせずとも室内温度は適正に保たれます。

また、節電・節約の観点から見ても自動運転は優秀です。先ほどもお伝えしたように、電気代が1番かかるのは設定温度まで室内を冷やす時なので、強運転で一気に室内温度を下げられる自動運転であれば最適といえます。

エアコンの節電方法を紹介

ここからはエアコンの節電方法に特化して紹介します。3つ紹介しますが、簡単にできることばかりなので是非試してみてください。

フィルターと室外機の掃除をする

フィルターは埃が溜まりやすいです。2週間に1回程度、掃除をしましょう。フィルターを外して掃除機で埃を吸い取るだけでOKです。汚れが落ちない場合は、歯ブラシなどを使って水洗いをしましょう。但し、完全に乾かしてから戻さないとエアコンから嫌な臭いが漂うので注意が必要です。

室外機は本体ではなく周りを掃除する程度でOKです。室外機の周りにはモノを置かず、整理整頓するように心掛けましょう。

このように掃除をすると4~6%の消費電力の削減になると環境省が発表しています。

扇風機やサーキュレーターを併用する

扇風機やサーキュレーターを使うことで室内の空気が循環し、体感的にも涼しいと感じます。冷房の場合、扇風機やサーキュレーターはエアコンの風と同じ向きで使います。室内を循環させるのが目的なので、エアコンの風をより遠くへ押し出すイメージです。冷気は下に溜まりやすいので、高い位置より低い位置に置くことをおすすめします。

なお、暖房の場合はエアコンに向かって対角線上に置き、上に向かって風を送ると効果的です。

冷気が逃げないように気密性を高くする

エアコンで冷やした冷気が逃げないように、ドアの開け閉めの頻度を少なくするなど気を付けることが大切です。換気などのために最初は窓を開けても良いですが、室内が冷えたら窓は閉めて冷気を逃がさないことで電気代の節約につながります。

 

節電・節約は大切ですが、命の方がもっと大切です。熱中症などで倒れないように、今回紹介した節電方法を実施して効果的にエアコンを使いましょう。