冬の電気代を節約! 自宅ですぐに実践できる冬の節電対策

  • 省エネ・節電のコツ

日本では冷房よりも暖房を使用する期間の方が長く、電気代も暖房の方が高額になる傾向にあります。家計を圧迫する冬の電気代を節約するには何をすればよいのでしょうか? 暖房器具の中でも高いシェアを占めるエアコンを中心に節電対策をまとめてみました。

自宅でできる冬の節電対策のポイント

経済産業省・資源エネルギー庁の調査によると、冬の暖房にエアコンを使用する家庭の場合、夕方から夜にかけてもっとも多くの電気を消費している家電はエアコン(30%)、暖房にガスや石油のストーブを使う家庭の場合は照明(19%)という結果が出ています。つまり、エアコンのある家庭では、その使い方が冬の節電を左右するといっても過言ではありません。温度設定に気を付ける、定期的に掃除をするなど、あなたの工夫次第で冬の電気代はもっと節約することができるのです。

冬のエアコンの節電対策

冬の暖房にかかる電力の多くを占めるエアコンですが、少しの手間をかければ節約することが可能です。少しでも電気代を安くしたい方は試す価値アリの節電対策をご紹介します。

扇風機やサーキュレーターを併用する

暖かい空気は上に行こうとする性質があるため、エアコンから放出された温風は天井近くに溜まります。これではずっとエアコンをつけていてもお部屋の下半分が暖まらず、足元はいつまでも寒いまま。そこでお勧めしたいのが扇風機やサーキュレーターとの併用です。

扇風機やサーキュレーターを上に向けて回すと、天井に溜まった暖気がかき混ぜられ、部屋全体がムラなく暖まります。エアコンは室温を設定した温度まで上げる時に多くの電力を使いますので、温風を循環させてお部屋全体をすばやく暖めることができれば電気の節約になりますね。

厚着をして設定温度を下げる

環境省が推奨する暖房の温度設定は20℃。「それでは寒すぎる!」とリモコンを手に取るその前に、衣類を着こんで身体を温めましょう。モコモコの厚着が苦手な方は、防寒肌着やフリースなど保温性の高い衣類で工夫を。また、身体の中で特に冷えやすい首・手首・足首を保温すると、血流がよくなり全身が温まりやすくなります。

一般的に、暖房の設定温度を1℃低くすると約10%の電力を節約できると言われているので、これはかなり有効な節電対策になりそうです。

フィルターや室外機の清掃を行う

エアコンのフィルターにホコリがたまって目詰まりを起こすと、暖房効率が落ちて約5~10%の電力がムダになると言われています。2週間に一度は掃除機などでフィルターのホコリを吸い取り、汚れがひどい場合は薄めた中性洗剤か、薬局などで売られている専用クリーナーを使って洗い流しましょう。

また、室外機の吸込口や吹出口が塞がれている場合も同様に暖房効率がダウンします。木の葉やゴミが詰まっていたり、周辺に物が置かれたりしていないか、マメに確認しておきましょう。

その他の冬の節電対策

主力の暖房器具であるエアコンだけでなく、他の家電の使い方も工夫すればさらに暖房効率がアップします。ひとつひとつは小さくても積み重なれば大きな節約効果がありそうです。

こたつや電気毛布を活用する

こたつと電気毛布はコストパフォーマンスの高い暖房器具の代表格。1時間当たりの電気代はこたつが約3~5円、電気毛布が約1~2円で、約12円かかるエアコンと比べるとかなり低料金で使用することができます。

しかも、これらは熱源が身体に近いため効率よく暖を取れるほか、お部屋の空気が乾燥しにくいので喉を傷めやすい方でも安心です。お肌が乾燥しやすいというデメリットはありますが、上手に使えば省エネに繋がります。

冷蔵庫の設定温度を「中」や「弱」にする

「強」「中」「弱」と三段階の温度設定ができる冷蔵庫の場合、「強」を「中」に変えるだけで1年間に約1500円の節約になると言われています。気温の低い冬場は「中」や「弱」でも庫内は十分に冷えるので、現在「強」になっているという方は季節に合わせて設定を変えてみましょう。

また、冷蔵庫は物を詰め込み過ぎると冷気が循環できずに無駄な電力を消費することになるので注意しましょう。反対に、冷凍庫は隙間なくぎっしりと詰め込んだ方が保冷効果が高まると言われています。

温水洗浄便座の温度を低くし、フタを閉める

2人以上の世帯での普及率が約80%と、今や生活に欠かせないものとなりつつある温水洗浄便座。しかし、便座と洗浄水の暖房機能にかかる電気代は1日約10円、1年間では約3,600円となかなかの高額です。

少しでも節約をしたい方は、両方とも温度を「弱」に設定し、ガマンできない時だけ「中」にするよう心がけてみてください。そして使わない時はフタを閉めておくと、便座暖房の放熱を防ぐことができ、年間数百円~1,000円ほどの節約になります。

断熱シートや隙間防止シートを使用する

暖房器具で暖められた空気も、ドアや窓から逃げてしまうとお部屋の中は寒いまま。せっかくの暖房も無駄になってしまいます。そんな時は、窓ガラスに貼るだけの「断熱シート」や、ドアや窓の隙間を埋める「隙間シート(テープ)」などを使って手軽に節電対策してみましょう。お部屋の暖気を閉じ込め、外からの冷気をシャットアウトすることで、暖房効率を高めることが可能です。どちらもホームセンターなどで簡単に購入することができます。

加湿器を使用する

人間の体感温度は、気温だけでなく湿度や風速などにも影響を受けます。なかでも湿度の増減による体感温度の差は大きく、一般的に気温10℃以上の環境では、湿度が上がるほど体感温度も上がると言われています。つまり、湿度の高い室内は実際の気温よりも暖かく感じるため、暖房の設定温度を下げても寒くなりにくいということです。湿度60~70%の室内ではエアコンの設定温度を3℃下げられるとも言われているので、加湿器や観葉植物などを上手に使って湿度を高く保ちましょう。

無理なくできて高い効果が期待できる冬の節電対策をご紹介しました。少しのひと手間で、あなたの毎日がもっとお得で快適になるかもしれません。上記を参考にして、ご自身のライフスタイルにあった節電対策を見つけてくださいね。