太陽光発電に必要な保険とは?メーカー保証外のトラブルと保険

  • 太陽光発電の基礎知識

太陽光発電を導入した際に考えたいのが、太陽光発電の保険です。太陽光発電にはメーカー保証がついているのがほとんどですが、それだけでは対応できない場合があります。今回は、メーカー保証で対応できない場合や考えたい保険内容を紹介いたします。

メーカー保証ってなに?

メーカー保証とは、太陽光発電設備を製造した企業が製品の性能を保証してくれるサービスのことです。家電製品などを買ったときについてくる製品保証と同じく、製造段階で見つからなかった不具合などが出た場合に、対応してくれるものです。企業によって内容は様々ですが、不具合の修理や部品の交換を行うメーカーが多く、保証期間も10年から20年がよく見られます。

この保証は製造段階で出た不具合が原因の場合に保証してくれるため、別の要因で太陽光発電が故障してしまった場合などは対応してくれないのです。

メーカー保証じゃ対応できない?太陽光発電にあるトラブル

それでは、メーカー保証では対応できない、トラブルを紹介いたします。

・火災による故障

・災害(台風、地震)による故障

・盗難

・電気的、機械的事故(ケーブルを切ってしまったなど)

・太陽光パネルが飛散した時の賠償責任

・太陽光の出力抑制による売電収入の損失

・太陽光発電の故障による売電収入の損失

意外とたくさん、あると思いませんか?この中でも、住宅用太陽光発電にあるトラブルと産業用太陽光発電にあるトラブルは分かれる場合があります。住宅用太陽光発電の場合に気にしたいのは、火災や災害による故障や賠償責任の保険です。産業用太陽光発電の場合は盗難や機械的事故(除草作業中にケーブルを切ってしまうケースもあります。)、特有のトラブルにも気を付けたいところです。また、売電収入の損失に関しては太陽光発電ならではのトラブルのため、あわせて確認しましょう。

必要な保険はなに?

様々なトラブルが分かったところで、対応できる保険に関して解説いたします。

企業総合保険

(火災、災害、盗難、電気的機械的事故、等)

先ほど説明した、様々なトラブルをカバーしてくれる保険です。色々な保険会社から出ている保険で、会社によって料金や内容が少し変わります。また、物損だけではなく、収入保障もしてくれるプランもあるので、太陽光発電の保険を検討する場合は一番に調べたい保険です。

火災保険

(火災、災害、等)

火災保険は主に火災と災害による損失をカバーしてくれる保険です。住宅用太陽光発電の場合、太陽光発電システムは住宅の一部として認められるため、住宅用火災保険を適用できることが多いです。総合保険に比べると、カバーできる範囲は狭いですが、最低限の火災と災害のみの保険が良い場合は、火災保険がおすすめです。

動産保険

(火災、盗難、電気的機械的事故、等)

火災保険でカバーできない、盗難や電気的機械的事故も保証してくれる動産保険ですが、火災保険との違いは災害時に対応できない点です。何かしらで、火災保険に入っていて、それ以外を対応できる保険を追加したい場合は動産保険を選びましょう。

賠償責任保険

(太陽光パネルが飛散した時の賠償責任)

先ほど説明した、保険とは違う部分をカバーしてくれるのが賠償責任保険です。あまり多くはないですが、台風などが来た時に、太陽光パネルが飛ばされてしまう可能性があります。そのパネルによって別の建物を傷付けてしまった時には賠償責任が発生してしまうのです。この場合をカバーしてくれるのが賠償責任保険です。

休業保険

(売電収入の損失)

太陽光発電のメリットでもある、売電収入ですが、パネルが故障してしまう等のトラブルがあると、手に入るはずだった収入がなくなってしまいます。その分を保証してくれるのが休業保険です。故障以外にも、太陽光発電を電力会社によって制御してしまう、出力抑制に対しても保証してくれる、保険も存在します。

 

保険は何かあった場合に対応してくれる備えです。高額な資金で手に入れた太陽光発電だからこそ、保険を利用して、いざという時に備えましょう。