地球を救うための行動プラン『COP28』とは?

  • エネルギーと環境問題

11月30日にCOP28が開幕しました。この会議は、世界中の国々にとっての未来に関わる重要なものです。この会議で決定されたことは、私たちの暮らしに具体的にどのような影響をもたらすのでしょうか。
本記事では、COP28が私たちの日常生活にどのような影響を及ぼすのか、そして私たちが身近な問題としてどのように関われるのかに焦点を当てて解説します。

 

 

COP28とは?

COP28(United Nations Climate Change Conference)は、「国際連合気候変動枠組み条約第28回締約国会議」を意味し、地球環境を守るための重要な国際的なフォーラムです。2023年11月30日から12月12日の日程で、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催されています。この会議では、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを最重要目標とし、その実現に向けて国際的なガイドラインを策定します。

 

 

なぜCOP28は重要なのか?

COP28の議論の中心は、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の最新の報告に基づき、2035年までの全ての国を対象とした温室効果ガスの削減目標の設定です。さらに、COP27での最終合意事項である「損失と損害」基金の設立や、化石燃料の段階的な削減も注目を集めています。これらの議論は、地球温暖化の進行を食い止め、持続可能な未来を築くための重要なステップとなります。

 

COP28は、持続可能な未来を実現するための重要な場ですが、特に焦点を当てられているのが、「グローバル・ストックテイク(GST)」と呼ばれる制度です。これは、それぞれの国において自国が定めた温室効果ガスの削減目標(NDC:Nationally Determined Contributions)に対し、その進捗状況を世界全体で評価するものです。この仕組みは、目標達成に向けた改善策を見出すことを目的とし、5年ごとに実施されます。

 

 

COP28で期待されること

COP28で期待されることは、主に以下の事項です。

  • 新たな気候対策による評価:「グローバル・ストックテイク(GST)」制度による評価を基準として、各国は自国の気候対策について再評価し、さらに高い目標を設定することが期待されています。

 

  • 気候変動への適応策の強化:気候変動が及ぼす影響を最小限に食い止めるための適応策が議論されます。これには、洪水や熱波といった異常気象により引き起こされる災害から地域を守るための計画が含まれます。

 

  • 気候変動による損失と損害への対策:COP27で合意された「損失と損害」の基金の設立が期待されています。これにより、気候変動による損失と損害を最小限に抑えるための資金が提供されます。

 

  • 化石燃料の段階的削減:化石燃料の使用を減らし、再生可能エネルギーの使用を増やすことが期待されています。これらを実行することにより、温室効果ガスの排出量を大幅に削減することが可能となります。

 

これらは、地球の温暖化を防ぎ、持続可能な未来を築くための重要事項として特に注目されています。

 

 

カーボンニュートラルへの影響

COP28では、各国の温室効果ガス削減の取り組みや、その効果についての報告と評価が行われることから、カーボンニュートラルの達成に向けた具体的なアクションプランの策定が期待されています。さらに、各国や非政府組織などの主体は、カーボンニュートラルを目指して様々な取り組みを進めています。これらの取り組みは、気候変動対策を加速させ、良い影響を与えています。

 

★ カーボンニュートラルについて、こちらもご参照ください ★

「~持続可能な未来への鍵~ カーボンクレジットとは?」

 

 

日本国内での取り組み

COP28において、日本は「2050年のカーボンニュートラル」の達成と世界の脱炭素化を支援するために、脱炭素技術や取り組みを展示やセミナーを通じて伝えていきます。さらに、日本は2050年のカーボンニュートラルを目指して、再生可能エネルギーなどの地域資源を最大限に活用し、経済を循環させ、地域の課題を同時に解決し、地方創生に貢献する地域脱炭素を推進しています。

 

 

わたし達の生活への影響

気候変動は、私たちの生活に直接的な影響を及ぼします。その影響は、気温の上昇、極端な天候の増加、海面上昇、そしてそれらが引き起こす一連の環境問題として現れます。これらの変化は、私たちの健康、食料供給、水源、住環境、そして経済全体に大きな影響を与えます。

 

COP28は、これらの問題に対処するための国際的な取り組みの一部です。この会議では、世界の国々が集まり、気候変動に対する具体的な行動を協議します。その結果は、各国の気候政策、そして、私たちの生活がどのように変わるかを決定します。

 

例えば、再生可能エネルギーの利用拡大は、エネルギー価格や雇用に影響を及ぼす可能性があります。同様に、森林保護や再植林などの気候変動対策は、地域の生態系や生物多様性に大きな影響をもたらします。

 

さらに、COP28では、気候変動による影響を最小限に抑えるための適応策も議論されます。これには、洪水や熱波などの極端な気象からコミュニティを保護するための計画が含まれています。

 

COP28の影響は、政府や企業だけでなく、私たち個々の人々にも及びます。私たちの選択、例えば、どのように移動するか、何を食べるか、どのように暮らすかなどが、気候変動に与える影響を左右します。したがって、COP28は、私たち一人ひとりが地球の未来をどのように形成するかについて、重要な指針を提供します。

 

 

まとめ

COP28は、地球の未来を決める重要な会議であり、その結果は私たちの生活に直接的な影響を及ぼします。この会議は、気候変動に対する国際的な取り組みの一部であり、その結果は、各国の気候変動に対する政策や私たちの生活へ直接的な影響を及ぼします。

 

COP28の議題に関する理解が深まることで、私たちは個々の意思決定や行動を通じて、持続可能な未来を築くための効果的な行動を取ることができます。
地球の未来は、私たちの行動次第で変わるものです。日常の行動の1つ1つが地球全体の未来の環境を築き上げていくのです。

 

 

出典:

COP28ジャパンパビリオン – 環境省

日本政府の取り組み- 環境省