スマートでんきコラム

循環型社会とは。背景と現状

皆さんは循環型社会形成推進基本計画というものをご存じでしょうか。平成30年6月に第四次循環型社会形成推進基本計画が閣議決定されました。この計画は循環型社会を計画的に実現していくためにできた法律で、平成15年に決定された第一次から、5年ごとに更新されています。この法律の要になるのが循環型社会という概念です。今回は循環型社会の説明や考えられた背景などを解説いたします。

循環型社会とは

循環型社会とは、自然の循環を尊重し、自然に負担をかけない社会のことです。天然資源の消費を少なくし、環境への負担をできる限り低減させることが目的となっています。

循環型社会形成推進基本法を軸とし、リサイクルなどを定義した資源有効利用促進法や、廃棄物の発生抑制を定義した廃棄物処理法など、様々な法律や取り組みの基盤となっているのが、循環型社会という考え方です。

循環型社会の背景

この循環型社会という概念ができた背景には、地球環境問題があります。20世紀になって、人間の経済社会は大量生産、大量消費型になりました。この結果、たくさんの恩恵が私たちに与えられました。その一方で、資源の多く使ったり、不要なものを大量に廃棄したりすることで自然は大きな負担を受けてしまったのです。そして、天然資源の枯渇、地球温暖化、地球規模での環境影響、様々な問題が出てきました。これらの問題を解決しない限り、社会の継続はできません。そのために、循環型社会という考え方が生まれたのです。

循環型社会の理解ができたところで、今度は日本の現状についてお話します。

循環型社会を目指す日本の現状

循環型社会を目指す日本の現状は、循環型社会形成推進基本計画を知ることで理解できます。冒頭でも触れた第四次循環型社会形成推進基本計画を解説します。

第四次循環型社会形成推進基本計画について

平成30年に閣議決定された、第四次循環型社会形成推進基本計画には次の8つの課題が挙げられています。

  • 不確実性を増す世界と国際協調の進展
  • 我が国における人口減少・少子高齢化の進展と地域の衰退
  • 日本経済の長期停滞とSociety5.0
  • 我が国の循環型社会形成の進展と近年の状況
  • 原発事故により放出された放射性物質による環境汚染からの再生と復興
  • 大規模災害の頻発と対策の遅れ
  • 国民の意識の変化
  • 資源循環及び適正処理の担い手の確保

このように、日本全体では様々な課題があり、特に循環の分野では後半の4つが課題となっています。また、より少ない天然資源での生産活動向上や、人々がものを有効に使っているかなどを評価する、資源生産性という指標があります。この指標をみると2000年から大きく進展したものの、近年は横ばい状況になっているのです。このように、今まで循環型社会形成に取り組んできたものの、さらに個人が意識を持ち、循環型社会を目指す必要があるのです。

循環型社会実現への取り組み

様々な課題がある中で、日本政府は循環型社会形成推進基本法や廃棄物処理法、資源有効利用促進法など、様々な法律を作り、循環型社会を実現できるよう取り組んでいます。特に今注目されているのが地域循環共生圏の形成です。

地域循環共生圏とは

地域循環共生圏とは、地域の循環資源を中心に、自然的、経済的つながりを深めていく考えです。地方にある資源を地方発信で最大限利用し、足りない部分は近隣地域で補うことで、地域での生産、消費を行い循環させるのです。資源が循環すると経済も循環し始めます。そのため、この取り組みは地方の経済も活性化する効果があるのです。

3Rを知っていますか?

3R。この言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。3Rも循環型社会の考え方から生まれた取り組みです。3Rとはリデュース、リユース、リサイクルのことです。いずれも廃棄物を少なくするために生まれた考え方で、2010年から2015年の間で、認知度も高まりました。しかし、依然として取り組む必要があるため、今後も注目されています。

循環型社会のために身近にできること

私たちは生活の中でたくさんの物を消費しています。つまり、生活の中で循環できない製品を選んでしまうと、廃棄物が増えてしまうのです。私たちには使うものを選ぶ自由があります。よって、一番身近にできる取り組みは、生活の中で、繰り返し使えるものや環境にやさしい素材でできているものを選ぶことではないでしょうか。今日から少しでも環境に良い選択をしていき、循環型社会に適応していきましょう。



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